2011年7月7日木曜日

9月25日(土):ゲッティ・センター

・ロスアンジェルスの西北の郊外、UCLAの近くにあるゲッティ・センターに行った。この辺りから、周囲は山というか丘になっていて、道が登ったり下ったり、しかも真っ直ぐな道が殆ど無く、カーブが多く見通しも効かない。すぐ近くまで来ており、しかも山の上の方にモダンな建築が見えているのに、入り口が見つからず周囲をぐるぐると回ってしまった。

・この辺りは、ロスアンジェルスでも高級な部類の住宅地だった。一軒辺りの敷地が大きくて、しかも山の起伏を利用して広い庭のある家が続いている。ガレージにはポルシェやBMWTOYOTAL)等が並んでいる。歩いている人など全く見かけることが無いので道を聞くことも出来ない。あちこちの家で、それぞれ数人の黒人の庭師が働いているのを見掛ける。ある家から中年の女性が出てきたので道を尋ねると、綺麗な英語で本当に丁寧に教えてくれた。


・ゲッティ・センターは本当に凄い所だと思った。建築物や庭に贅沢にカネがかかっているのが分かる。アメリカで個人の金持ちが、金をふんだんに使って何か後世に残そうとするとこんな感じになるのだろう。建家はとてもモダンである。入場料は無料だった。ただし、駐車料金を$15払うので、一家で一台の車で来ると割安である。通常は二人連れなので一人$7.5である。駐車場からは、専用のモノ・レールで山の上に登っていく。途中、眼下に見えるUCRAや高速道路、ロスアンジェルスのダウンタウンの眺めが素晴らしい。


・この美術館は、個人が集めた美術品を陳列するために作られたものである。大きな建物が4つに分かれていて、それぞれのテーマ毎に絵や集められた品が置いてある。はじめに入った所は、キリスト教にまつわる書や絵のコレクションで、それぞれが大事そうにしかも膨大な量が綺麗に並べてある。そして、それらの一つ一つに説明書きが添えてある。幾つかの有料のツアー・コースがあるようだった。


・実はキリスト教的な関係の作品は、地味だし宗教的な価値はともかく美術的な感動はあまり感じられなかった。ただ、スケールの大きさに圧倒される。ひと通り急ぎ足で見て歩いただけで疲れてしまった。早速、カフェでツナ・サンドとジュースを買ってひと休みする。


・外は日差しが強くしかも暑いが、建物の中は冷房が効きすぎて寒い。しかしその分、カフェの戸外の日陰のテーブルは、自然な風がとても涼しく爽やかで心地良かった。隣のテーブルに陣取った中国人の女性が、大声で喋る中国語がいやに耳障りで煩かったが。大体、彼ら中国人や、何処でも見掛ける韓国人はグループで来ていることが多く、声がやたらに大きくて しかもお喋りである。エネルギーの量には感心してしまう。そして、ここでも日本人を全く見掛けることがなかった。


・広い庭をカップルやファミリーが歩いているが、皆、お喋りに夢中で楽しそうだ。良く話すことがあると思ってしまう。東洋系の若い男に白人の若い女。黒人の女と白人の男の家族。ここには色々な国籍や人種を見ることが出来る。ただし、やっぱり殆どは同じ民族の組み合わせが多い。そして相対的に、ここでは黒人はあまり見かけない。年寄りの二組のカップルで来ている人が多い。しかも、前を歩く二人連れは女でお喋りに夢中で、その後ろを男達が大抵は黙ってついて歩いている。どう見ても男は単なる添え物なので、女同士で来た方が楽しいのではないかと思ってしまう。しかし、女同士というカップルは全くと言って良いほど見ることが出来ない。


・大きな白黒の写真で面白いのを見つけた。止まった電車から大勢の人がホーム降りてきた所を撮った写真である。ホームは人で溢れている。近くにいる人達は、動いているのでピントがボケテいる。近くにたった一人ピントの合っている人が立っている。遠くの人並みは、ピントのズレが小さく映っている。もちろん、列車や建物はクッキリと写っている。動と静の組み合わせが、妙に不思議な感情を呼び起こす。

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