2011年7月7日木曜日

9月18日(土)サンフランシスコの街の風景

・今日も朝早く起きだして、サンフランシスコの町を散歩する。ロンバード通りを東に歩いてロシアン・ヒルから海に向かって坂を駆け下りる。途中にバラがとても綺麗な庭が有って、しかも公開されている所があった。そこでひと休みしながら、しばらく読書をした。


・フィッシャーマンズ・ワーフまで足を延ばしてから、公園を突っ切り、そして再び坂を登る。この周辺はンフランシスコを代表する観光地の一つだが、時間が早いせいか人が少ない。本当に寂しくなるほど人が少なかった。


・帰り道には例のイタリア人が経営するストアで軽い朝食をとった。今日は何時ものロースとしたバター付きパンとコーヒーと、他にミルク、小さなピザ、トマト、リンゴ、バナナをそれぞれ一個ずつ店で買って、外のテーブル席で食べた。今日も美味かった。


・午前中の遅い時間になってから、再びサリナスに向けて出発した。サンフランシスコからサリナスに向かうのは二度目なので、今回はずっと高速道を走ることを選んだ。それにしてもアメリカの大地を移動している時はいつも思うのだが、町と町の間にはそれこそ何も無いスペースが延々と続く。日本の童謡に「今は山中、今は浜、今は鉄橋・・・」という歌があるが、日本ではそれ程めまぐるしく車窓の風景が変化するしかしここでは、同じような風景が延々と続くのである。荒野なら荒野ばかり、ぶどう畑ならぶどう畑ばかり。自分は時速130kmで移動しているのに、ずっと風景が代わり映えしない。この広さがもたらす麻酔効果が、とても心地よい時間に感じられる。


・一昨日に過ごしたばかりの町に再びやってきた。まずは先回泊まったところより、もっと安いところを探そうと思った。何しろ金を節約する所が泊まるところだけだし、一人旅では大きな部屋、テーブルや椅子の品質が多少高くてもあまり安らぎへの効果が感じられないからだ。とりあえず、先回とは違って今度は市内で幾つかのモーテルに当たってみた。最初に声をかけたところは、郊外価格が$75で部屋が古くて今一つ暗い感じだった。駐車場に、他の車が見当たらなかった。フロントのおばさんもインド系で言葉が分かり難い。


・更に旧市街の方に行ってみると、商店街や気の利いたレストランが幾つかあった。その近くで、まず建物が綺麗で大きなモーテルを覗いてみると、何と価格が$50だという。部屋を見せてもらったが、さっきの所より数段綺麗だった。これなら朝食も部屋で食べても良さそうだったので、直ぐに決めてしまった。チョット探しただけでも、誰にでも分る程の違いがあるのはどういう訳だろうか。これでは儲からないダメな所は、ますますダメになっていく事が容易に理解できる。少なくとも金のない旅行者は、必ず自分の目で確認して、少しでも良いところを探すべきだと思った。


・ディナーは町の旧市街へ行ってみた。はじめは酒が飲める様に歩いて行こうと思っていたが、夜は危険な感じもしたのでやはり車で行くことにした。広い道の両側に商店やレストランが並び、その前の道路が駐車スペースになっている。その一角に車を止めてしばらく歩いてみた。とても明るい良さそうなイタリア・レストランが有ったので中に入る。田舎町のレストランのせいかイタリア・レストランというのに、中は昔懐かしいアーリー・アメリカン調の飾り付けで、プレスリーの写真が何枚か壁にかかっていた。


・迷わずビールとオードブルを頼む。ウェイターが気を効かせて色々と話しかけてくる。こんな時にこちらから目線を合わせて、「私は日本人でアメリカを知るために車で旅行している」と話仕掛けると、大抵の人は次々と質問をしたり、また、向こうからも色々と話しかけて来る。アメリカ人は、能動的に何かをしようとしている人間に対して好感を持つ国民なのではないかと思ってしまう。兎に角、何かをやろうとしていると言えば、必ず沢山のコメントが返って来るのである。


9時になって片付けを始めたので、帰ろうとしてテーブルの上に車のキーを出した。それを見て、アメリカは酒酔い運転はやめた方が良いとまた話しかけてきた。確かに何をやっても自由な国だが、一旦捕まると大変な事になる。自分は学生ビザできているので、二度とアメリカに来ることができなくなってしまう。しかし、モーテルは車で3分の所にあり、ポリスカーも夜は街中では見かけたことがないので、自分ははじめから車で帰るつもりだった。


・所が3分で着く筈だったのだが、頭に描いていた道順が一方通行で通れない事から、別の角を曲がっている内に道に迷ってしまった。夜だし、地図を持っていないし、道を聞く人も見当たらないし、同じ所を回っていると不審がられるだろうし困ってしまった。今、自分がどこに居るのか、方角はどっちが北なのか、町の様子はどんな風になっているのか、考えてみたら何も分からなかった。しばらくして、知っている道に出たので助かった。

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