2011年7月7日木曜日

9月22日(水)海あり山あり畑ありの田舎を行く

・朝、7時頃に起きだして近くを散歩した。この辺りは綺麗な住宅地が続いていて、家の前は芝生や生垣が続いている。どこの家でもスプリンクラーが設置してあって、歩いているといきなり水が出てくることがある。大体、周囲が濡れているところは要注意である。道端の開いているスペースに植えられた草や花にまで、自動的に水が掛けられるパイプが付いていた。周囲を見回すと、同じような光景がずっと続いている。


・しばらく行くと、普通の民家のような家を建築中である空き地があった。アメリカの中流の家は、どんな感じで家を建てるのかが気になったので、しばらく立ち止まって工事現場を見ていた。朝の8時チョット前だというのに、既に数人の労働者が全開で働いていた。工事はまだベタ基礎の段階であったが、日本のツーバイ・フォーの場合と大差ないように見えた。


・近くにいたオバサンが話しかけてきた。例によって、一般的な話をした後で、オバサンの話が止まらなくなってしまった。いろいろと話題を見つけてくれて、面白い話をしてくれた。


・この家を立てているのは、新婚さんらしい。家を建てているのは買う予定のある客で、工事を自分でも手伝うと費用が安くなるシステムがあるらしい。土地が100坪位で家は40坪位の二階建て。価格は土地と家で2000万円位だという。周りを見ると、二階建てはむしろ珍しく、平屋の家が多かった。分かれる時に、「地球は狭いからキットまたどこかでお会いしましょう」と言う決まり文句が出て握手を求めてきた。何となく嬉しい気分だった。




・朝、9時半に出発、高速道路のR101には乗らないで、A.Grandeまでは田舎道であるR227を行く。町を抜けるとそこは再び、相変わらずのカントリー・ロードが続いている。しばらく走ると本当に小さな田舎の村に出た。メイン・ストリートの両側に店やらガソリン・スタンドやら民家が並ぶ。多くは平屋であるが、イメージが統一されていてとても綺麗家並みである。日本のように電信柱があったり、鉄くずが積みあげてあったりする雑然さが少ないので奇妙な安心感がある。

・一度、間違ってR101に乗ってしまったが、サンタ・マリアで降りて今度はR135に入る。殆んど車の通らない道なのに、片側2車線もある広い道路である。速度は120km/h出ているのにまるで停まっているような気がする。日差しが暑いのだが、とても冷たい風が入って来て、気分が最高のドライブだった。CDから流れるキース・ジャレットのピアノ曲が心地良い。走っている車は少ないのに、車より数段数が多い自転車族を時折、そして何人も追い抜く。彼らは何時も単独で走っている。凄い体力だと思う。大きな荷物を両側につけて、かなりのスピードで走っているようだ。追い抜いてしばらくしてから、途中の原野で車を止めて用を足していたら、ぐんぐん近づいて来た。


・道の両側にぶどう畑が続く所に出た。何と数十メートル置きに、綺麗に咲いているバラが植えてある。いつかテレビでこんな風景を見たことがあった。その時は確か、虫除けか交配のどちらかが目的であった気がする。誰も観る人がいないと思うが、手入れが良く行き届いている。しかし、働いている人を全く見かけないのだ。


・大量の水がスプリンクラーで撒かれて霧の様に見える。世界で何が起きたって、ここでは関係の無い、のどかな風景である。この一本道を行く車は、皆100km/h以上で飛ばしているのでよそ見はできないが。120km/hの速度がとてものんびりと感じられる。地図に印をつけてみたが、さっきからほんの数センチしか移動していないのだ。地図の縮尺と実際の広さがいまだに一致しない。地図を見て移動計画を立てると、特に田舎道では感覚がずれてしまい、ガソリン・メーターと時間ばかりがドンドンはかどっていく。風景もあまり変化しないのだ。


・走っていたら道路標識が急に35マイル/時と出てきて、あっという間にきついカーブに突入してしまった。この車では今まで掛けたことのない急ブレーキを踏むと、タイヤの鳴く音がするとともに車体がフニャとしてヨロメイテしまった。危うくオーバー・ランする所だった。この車は韓国製であるが、エンジンは実に良く回る。加速感も悪くないし、故障の不安感もない。ただし、ステアリングが軽すぎて、ロスアンジェルスの街中をキビキビ走るのには向いているが、高速道路を走り続けるには適さないようだ。そして何よりサスペンションがしっかりしていない事が分かってしまった。細かい所まで使い易さに気を配っている事が分かるが。高速で走り続けるので、急にタイヤが心配になってチェックをする。特に問題は無いようだが、名前を知らない韓国製のタイヤだった。



・昼飯は昨日と同じハンバーガー。マックのようなドライブ・チェーンではなくて、普通のカフェ・レストランで注文した。こちらでは何処で食べても、肉がばかデカクてしかもパサツイテいる。ボリュームは十分である。その上、付け合せのポテトと、野菜サラダ、ピクルスが山のようについてくる。玉ねぎやレタスもたくさん付いてくる。チキン・スープとコーヒーを頼んで$8.1+Tip$1.0だった。


・温泉を探してGaviotaという町にやってきた。ガイド・ブックには、この公園の中に確かにあると書いてあるのに、そのような案内はどこにもない。公園の有料駐車場に$8払って入ったのだが、ただのビーチで遊ぶための駐車場のようだ。近くにいたマイクという男性に聞いてみた。とても話好きの男性で、自分も温泉が大好きで良く行くと言っていた。いろいろと情報を教えてくれたが、肝心の温泉はここにはないと断言した。この先のXXXという所に良い温泉があると言って地図を書いてくれた。また、彼が今までに行ったことがある温泉の中では、デス・バレーの近くにあるコパという所が最高だと言って、コパの温泉の案内用の名刺をくれた。信用できるかどうか分からないが、とってもいい奴だったので握手をして別れた。



・マイクに教えられた通り、R101をサンタ・バーバラまで行き、そこからR3154に入って急な山道を上の方に向かってドンドン登っていった。素晴らしい観光用の山岳道路だった。カーブが続くが90km/hのスピードで走り続けるが、目的地が出て来ない。少し不安になったので、近くにあった大きな公園の管理人に聞いてみたが、温泉の存在を知らなかった。


・色々聞いて回った結果、Cold Spring Tovernという一軒宿があるらしいということが分かる。早速、行ってみたがここは昔、日本でいう鉱泉が湧いていたが、今は名前だけで、レストランを主体とした宿だという。山の中にあって、山小屋風の、そして中はとてもシックなアーリー・アメリカン・スタイルの小屋だった。


・宿の女性主人に聞くと、この近くに確かに有るらしいが、普通の車ではとても行ける所ではないという。しかも、場所が良く分からないとのことだったので、私のリスト・メモにまだ残っている場所の方を優先することにした。



・まだ、明るい内に今日の宿泊予定であるオーハイに向かった。オーハイまでは、素晴らしい景色が続く山道のドライブだった。今までのドライブに加えて、新たに沢山の湖の眺めが加わる。ただし、後ろから付いてくる車が自分の車にピッタリ付いてくる。何時もならば、そのままやり過ごすのだが、今回は自分も急いでいたので、そのまま2台が繋がって走り続ける。繰り返し現れるカーブをクリアしている内に、段々速度が上がってきた。これはチョットヤバイかなという気がしたのと、大人げない感じもしたので抜かせることにした。しかし、そのような場所も見当たらない。そうこうしている内に、オーハイ近くの村についてしまった。この村にある交差点の信号で終わらしてしまった。自分は交差点の側にあるレストランのパーキング・エリアで、最後の地図の確認を行った。


・今回のドライブで一番困ったことは、ルートの探索である。地図を見ながら走るのであるが、肝心の地図に書いてある文字が小さすぎて良く見えないのである。そこで、大きな街ならどこの街にもあるステープルで、ライト付きの小さな拡大鏡を購入した。どこかで車を停めるたびに、拡大鏡で地図を調べることが習慣になってしまった。

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