2012年3月30日金曜日

アメリカ西海岸のドライブ旅行日記11/4

114日(木) 探し求めていた露天の温泉に始めて入った!

・朝7時頃起き出して散歩をした。一階に部屋を取っていたので、ドアを開けると直ぐ目の前に自分の車を停めているのだが、車の窓や屋根が凍りついていた。バンパーの所には何箇所かつららができていた。冷たい空気を感じながら、ダウン・タウンに向けて歩く。

・散歩の途中で腹が空いてしまったので、何回か通って馴染みになった大きなスーパー・マケットに行った。いつものように、本日のスープと手頃なパン、それに持っていったバナナとりんごを食べる。朝食を食べながら、地図を頼りに、今日一日でやりたいことや行きたい所をチェックした。そして、必要になる筈のバスタオルを探して歩くが結局は売っていなかった。






・宿に帰ってから荷物をまとめて9時頃に出発した。今日の予定は、まずは街の西側にそびえ立つ山の周囲の観光用の山岳道路を走ることだった。昨日の青年たちが川下りをした川は、地図によるとこれらの山の間にある湖から始めっている。そこの所を実際に目で確認しておきたかった。そして次には、昨日、手に入れた温泉ブックの案内に従って、是非とも男女が自然な姿で入っているという、原始的な露天風呂の温泉の幾つかを、実際に経験することが今日の目的である。

・いよいよ山に入っていくR45に入る。入口の付近には、まるで別荘の様な洒落た綺麗な家や景色が続いている。やはり、川下りの青年たちが言っていたことは正しかったと思った。

・道はドンドン登っていくが、途中から両サイドに雪が積もっているのが見えるよう
になった。今回のドライブではタイヤ・チェーンを持ってきていなかったし自分一人なので、もしも車がスタックしてしまったらどうしようかと云う不安が頭をよぎる。しかし、できるだけ日の高い内は、行ける所まで行ける筈と考えた。





・しかし山岳道をしばらく行くと、Mt.Bachelorスキー場についてしまい、此処から先は雪のため道路が閉鎖されていた。結局、予定した周遊コースは車で走ることは出来なかった。そこで、スキー場の周囲をウロウロしながら、写真を取るのに良いと思われる場所を探した。しかし、どんなに工夫しても、小さなカメラだったので山がよく映らない。全く盗まれてしまった一眼レフカメラが惜しかった。

・山を下る途中でふと下界の方を見ると、山々の間に雲が雲海の様に佇んで見えた。山に囲まれた、まるで日本を思い起こさせるような光景だった。

・写真を取るためにあちこち移動している内に一時間以上が過ぎてしまい、既に午後になってしまっていた。できるだけ来た道を通らないように道路を選んで走っていると、小さなしかし小奇麗なカフェが見つかった。迷わずそこに入って、ピザ・ピースとペプシを頼む。前部で3ドルだった。

・店の中で地図を広げて見ていると、中にいた客の何人かが話しかけてきた。ユージーンに住んでいるらしかったが、この近くの山の中で3週間も滞在しながら何かの工事をやっていて、今日、これから家に帰る所だと言っていた。温泉のことを聞いてみたら、そんなものがあるという事自体聞いたことがないと言っていた。やはりアメリカでも、温泉に入る人は物好きなのか。

R97から山の中を抜けてR5沿いにある街ユージーンに向けて通っている道路R58に入る。両側には背の高い木が密集していて、暗い道であったが自分にとっては、木の香りがとても気持ちの良い山の景色だった。この様な景色は、南カリフォルニアでは見ることができない、まるで日本を思い起こさせるような、良い眺めだと思った。

・ガイド・ブックによるとほぼ峠の近くに目指す温泉が有る筈だった。注意していたが通りすぎてしまいOakridgeという名の小さな村まで行ってしまった。そこで何人かに聞いてみると、場所を知っている人がいたので、それを頭に叩きこんで戻っていく。言われたように道路脇に広い駐車場、といっても自然のままのただの大きな空き地だが、があった。しかしながら、温泉とか露天風呂などという案内に標識は何処にもない。しかし、何台か車が止まっていたので、先客がいるに違いない。

・駐車場から約100m位、川の方に斜めにゆっくり降りていくと、河原に小さな池のように水が溜まっている所が幾つもあった。あちらこちらの池の中に、既に何人かの人が体を沈めているのが見えた。素早く数えると、若い女性が数人、若い男性も数人、老人が数人という感じだった。

・自分は何処に行って良いのか一瞬迷ったが、既に若い一組の男女が入っている、一番大きな池に近づいていった。見ると若いカップルは二人共水着をつけている。しかし辺りは全くの原始的な河原で、視界を遮るものは何も無い。囲いも無ければ、ランプも何も無い所であった。皆が見ている所でパンツを脱ぐことはとても恥ずかしかった。そこで、下にはパンツ=水着をつけて入る事にした。

・自分が入っていくと、若い男性の方が話しかけてきたので、なんてことはない世間話をしていた。するとしばらくして、一人の老人がやってきて何も身につけない姿で入ってきた。すると、若いカップルがそわそわし出して、帰り支度を始めた。しばらくして、女性は濡れた水着の上からそのままジーパンを履きシャツを着てしまった。そして、二人でサヨナラと言って帰ってしまった。

・しかしながら回りを見渡すと他の池には、若い女性達が何人かいて、そちらの方は皆が何も身につけずに そして如何にも堂々としていて湯から出て歩き廻ったり、岩の上に座っていたりしていた。当然、アメリカでは手ぬぐいや小さなタオルを湯の中に持ち込む習慣はないので、全てが丸見えであった。カリフォルニアでよく見るような、太った女性ではなく、素晴らしい美しい体をしていた。

・この季節ではあったが、昼間のせいか濡れたパンツと上半身裸で石の上に座っていても、全く寒さを感じることはなかった。実に爽快な気分だった。心が軽くなってリラックスして来たので、先客のご老人に話しかけてみた。はじめは当たり障りない話をしていたのだが、この老人がとても話し好きだったので、結局、2時間位二人で湯に浸かりながらいろいろな話をしてしまった。


・彼は既にリタイアしているが、今でも時々美術の仕事をしていて、時折、学校で教えていると言っていた。自分はリタイアの人生の過ごし方が、まだ良く決められないし今のままでは満足できない上、良いモデルとなるような先輩も見当たらないという話をしたら、彼は自信を持って今の生活は最高だという。人生はできるだけ仕事を減らして、自由きままに暮らしたほうが良いという考え方を持っているようだった。これは良い先生を見つけた。だったら、過ごし方を教えて頂戴という様な、師弟の関係になってしまったからであった。

・しかし、はじめは仕事を止めてしまったことに後悔はないと言っていたのだが、70歳を超えた今でも実は仕事に少しみれんが残っている様な気がした。逆に言えば、70歳を超えた今でも好きな仕事が出来る所が素晴らしい。途中、犬を連れた男の二人連れと、その後からは腕に刺青をした男性が入ってきて、この池は男ばかりになってしまった。全員が丸裸で、パンツを履いているのは自分だけだった。


・最後に別れる時に二人で記念写真を撮ってもらっ
た。もちろん、周囲は全く写さないように注意してもらった。ご老人はこの後も、まだ、湯に浸かっているといった。写真を撮ってくれたのは、その後に来た40歳位のオッサンで、トラックの運転手であった。良くこの温泉を利用するらしい。やっぱり、日本人だけではなく誰だって風呂はゆっくり浸かってこそ良いものなんだ。そういえば、イタリアの方には、大昔から市民の憩いの場所は風呂だったのを思い出した。

・温泉に入った後は、ユージーンまで行って、今夜の泊まる所を探した。あれこれ悩んだが、結局、高速道のICの近くにあったモーテル6に落ち着いた。ここは、街の中心地ではないが、そもそもユージーンの街の中を高速道が通っているので、その中心部に近いICなので何処に行くにも便利な所であった。部屋は十分に広く綺麗で、価格は44ドルだった。(価格は全て税込)

・今夜の夕食はユージーンの市街地に行く途中で見つけた、シーフードを全面に出した中華レストランに決定した。久しぶりにキチンとした料理を食べた気がしたが、価格は安く前部入れて9ドルで上がってしまった。アメリカに来てから食べた料理の中では、この料理は美味しいランクに入れることが出来る。しかし、日本ではこの位が当たり前であるが。何でワザワザまずく作ることが出来るのか、本当に不思議だ。

・(最近日本では、日本の料理がアメリカの間で人気があると云う様な報道を耳にする事があるが、実際に体験した限りではアメリカ人の口にはあまり合わないようである。何回か日本料理店で食べてみたが、多くの人が食べ残したまま出て行ってしまう所を目撃した。彼らは味が濃くて辛くてしかもしつこい料理を山のように食べることが好きらしいという気がした。)
















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