2012年3月30日金曜日

アメリカ西海岸のドライブ旅行日記10/25

1025日(月)今日も素敵なサニー・デイ

・朝、起きだしてから、昨日、送別会をやってくれた友人達に、サンキュー・レターを送信する。自分のカメラで取った写真を添付して、皆、同じ様な内容のコメントを書いて送った。それからモーテルの近くを散歩した。これは旅行に出てからは、すっかり朝の習慣になってしまったものである。


・散歩の前に、PCでグーグル地図を広げて、今、パルアルトのどの辺にいるのか、大まかな情報を見てから出かけた。BR101R101の旧道か)の通りを少し北の方に歩いてから、適当に気の向くまま住宅地の方に歩いていった。10月も月末に近づくと何処でもハロウィンの飾りが目に付く。と言っても日本にいる時に考えていたような、派手な飾り付けは殆んど見当たらない。多くは、本物のカボチャに色々と細工したものを、ただ、玄関のドアの前に素っ気なく置いてあるだけである。その横には脱ぎ捨てたスニーカーがニ三足転がっていたりする。カボチャは、人の顔よりかなり大きなサイズの物から、10センチ位の控え目なものまである。中には大胆にオブジェ風に工夫した飾りを入り口においてある家もあった。


・午前中は11時頃までユックリしてから、荷物を車に積んで出かけることにした。ガソリンを入れてから、車で街を少し走って観察する。大きな駐車場のあるショッピング・センターが有ったので、車を駐車させて少し歩いてみた。


・パロアルトはアメリカの他の平均的な街と比べてみても、落ち着いた綺麗な街だと思う。ショッピング・モールも他と違って感じが良い。何が違うのだろう? まず建物が赤レンガで出来ており、多くは平屋建てである。スペースはゆったりしていて、間に木々が植えてある。店の前の歩道には椅子とテーブルが出ていている所が多いし、また、所所には誰が座っても良い様な椅子とテーブルが置いてある所がある。しかも日陰になっていて、平日にもかかわらず本を読んでいる若い人がいる。


・一角にチョット小奇麗なスーパー・マーケットがあったのでトイレを借りようと入ってみる。近くの店員に挨拶をしてから、トイレに直行する。その後で店の中をうろつきまわりながら観察する。しかし、売っているものは、ビックルするくらい代わり映えがしない。どこの店に入っても同じ様なものばかりを売っているのである。珍しいものは見つかりそうもなかった。ただし、この店の様にチョット綺麗な店では、焼きたてのパンを売っていたり、ワインがレイアウト良く整然と並べられていたりする。サンドウィッチなどもチョット食欲をそそるようなものがある。サンドウィッチは、ハムやターキーや野菜等、内容は他の店と大差ないが、見た感じでは少し高級感がある。他の店では新鮮さの点で買う気がしなかった 寿司(カリフォルニア・ロール$4)、それにサラダ$3とジュース$1等を昼食用に購入する。


・車に戻ってから、昼食には時間が中途半端だったが、強い日差しで買ったものが心配だったので直ぐに食べ始めてしまった。食べながら、手持ちぶさただったこともあり、今日、気がついたことをメモしていった。しかし、車の中に一人座っていると、急に表現しにくい寂しさが込み上げてきた。こんな経験は今まではなかったものだった。はじめてアメリカに来た当初の3週間のドライブ旅行では、見るものが何もかもとても新鮮だった。海辺のドライブや通りの観察、ヨセミテの山登り、カリフォルニアの温泉探し、夜のナマのジャズ・クラブ、どれをとっても懐かしく楽しい思い出があった。


・しかし、今、自分がここにいることの意味が何なのか、そして今、自分は果たして楽しいと感じているのか等、自分の気持が良く分からなくなってしまった。昨日までの4週間は多くの人が傍にいたが、今はたった一人きりで話し相手がいない。誰かと、話すことがなくなるまで話をしたかった。しかし、寂しさの理由は、本当にそれだけなのだろうか。いい年をしている筈なのに、子供のように段々と感情が高ぶってきて、不意に涙が溢れてきた。


・丁度、右側の道路脇で、しかも直ぐ横に交差点があり、信号待ちの車が列を作る場所に車を止めていた。そこで車を一時、停止させたドライバーとふいに目が合ってしまう。若い女性だった。自分が目に涙を溜めて、相手を見ているのが不思議だったのだろう、笑顔を作って挨拶をしてくれた。アメリカ人はとてもフレンドリーな人が多い。多分、彼ら自身が生きていくために自然に身につけた処世術なのだろうとおもう。しかし、こんな時の自分には、それでも彼らの挨拶がとても嬉しく感じた。


・止めた車の前の歩道を歩いていた人も、皆、自分をチラッと見ていくような気がしたが、今は何も気にならなかった。自分は何をやるためにここへ来ているのか? ここに来ている間に、できるだけアメリカのそこら中を見ていこう、そしてできるだけ英語を身につけて帰ろうと改めて想った。他のことは帰ってから考えても良いのだ。


・午後、1時にパロアルとの駐車場を出発し、140にはサンフランシスコのヒルトン・ホテルの前に着いてしまった。しかし、車を止めておく所が何処にもない。通りのパーキングは一杯だったし、路上で駐車出来る所は全く見当たらない。しかもパトカーが沢山うろついている。一つ二つ空いているパーキング・メーターがあったが、ここでは大量のコインが必要だ。20分毎にクォーター・コインが必要で、しかも、止められる時間の最大が2時間である。ここだけは、全く東京の様な感じがする。歩行者の方が何かと便利な街だ。


・街中を少し走りまわってから、前回、来た時に土地勘ができたランバート通りの裏の住宅街に車を停める。ここは2時間だけフリーという標識がでていた。ここに車を止めて、モーテル・ガイドでユニオン・スクウェアの近くで安い所を4軒位ピックアップする。そして、片端から電話をしていく。電話で分かるのは、空き情報と料金だけだ。そして、目星をつけてから 今度は、実際にそこの場所を訪れて部屋を確認したかった。兎に角、ここサンフランシスコは今までの所より部屋代が高いのだ。安い所はダニや汚れで寝る気も起こらない位のベッドではないかと、不安が一杯だったからである。


・バンク・オブ・アメリカで$10紙幣をコイン40枚に変えてから、駐車場付きで$69TAXであると電話で確認したホテルへ行って見た。ユニオン・スクウェアにあるヒルトン・ホテルの隣のブロックにあり、しかも外観は綺麗な所である。しかし、行ってみると料金は$80だった。さっき電話した時は$69だったと言いながら、モーテル・ガイドを見せたら、そこには$58と書いてあった。結局、あっさりと駐車場付きで$58にしてくれた。前回、大分外れにあるランバート通りの、小汚いモーテルで$100だったことを思うと、中心街の割には随分と安いと感じた。しかも、部屋を見せてもらった所、前回より数段綺麗だったのでビックリ。そして、自分が必要条件にしている、インターネットの出来るテーブルや、スタンドの他、ビールを入れる冷蔵庫も付いている。他の客を観察してみると、前回の安いモーテルには黒人も沢山 泊まっていたのに比べると、ここは欧米系の旅行者が目に付く。


・部屋に荷物をおいてから、早速、外に出て少し歩いてみた。そして、しばらく歩いてみた結果、料金が安い理由が分かってきた。ユニオン・スクウェアの横にあり、とても便利なのだが、ヒルトン・ホテルから西側の方は道路上に黒人が沢山いるのである。探してみると、それらしい施設があって、あまり綺麗とは言えない身なりの黒人が入り口の所から列を作っていた。夜道は注意が必要と思ったが、安全なヒルトン・ホテルからは僅か1ブロックしか離れていないのである。


・夕方、モーテルに戻ってシャワーを浴びて、ビールを飲んで一休みする。7時にYRと待ち合わせていたヒルトン・ホテルに行くと、そこに見覚えのあるそして懐かしい顔が待っていた。二人で夜の新宿と銀座と表参道を混ぜあわせたような街を、話をしながら歩く。中華料理の看板が掛かっている店に入って、アルコールと料理を注文し食べながら話を続ける。食事の後はカフェで一休み、もちろん夜の期待は全くない。


・明日、LAに飛行機で帰るということなので、サンフランシスコ空港へ車で送っていく約束をして別れる。明日は、自分はいよいよ、アメリカの西海岸をカナダの近くのシアトルに向けて、走ったことのない道を行く予定だった。


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