2012年4月2日月曜日

アメリカ西海岸ドライブ旅行日記11/5

115日(金) 今日は複数の露天温泉をはしごするぞ

・朝食はデニーズで食べた。デニーズではいつもコーヒーとソーセージとバターが付いたホットケーキのモーニング・セットである。これで9ドルだった。食べながら、昨日、買ってきた温泉ガイド・ブックを見ていると、オレゴンには実に沢山の施設があって、それらが写真入りで紹介されていた。全ての入浴者達が、全くの裸の姿でしかも狭い浴場に入っている写真が多かった。しかも、若い女性もたくさんいる様だった。昨日、はじめて見つけて入った露天風呂の雰囲気が実に良かったので、その経験を思い出しながら、何処へ行くべきか地図とにらめっこしながら詩をつけていった。ユージーンの近辺だけで4か所位あったが、できるだけ雰囲気の良さそうな所を幾つかあたりをつけた。

・ユージーンの中心部からR242に入ってしばらく進むと、BigLotsと言う名の大きな衣料品店があったので、車を止めて中に入いる。安い使い捨てできそうなバスタオル(5ドルだった)を探し、その他に安いDVDを英語のヒアリング練習用に幾つか買った。こちらは二つで4ドルだった。

・市の中心部から東に向かって進んでいくとまもなく山道に入り、大きくて綺麗な清流が流れる川に添って、ドンドンと登っていく。この景色は何処かにほん敵のようでもあるし、何となくイギリス風の印象も受けた。川の横に車を止めて、しばらく川の写真を取った。


段々と川幅が小さく険しくなっていくのが分かる。ほぼ峠近くまで来た時、とても感じのよい小奇麗な小さなホテルがあった。見ると露天温泉があると書いてあるので、駐車場に車を止めて中に入る。受付には若い女性が二人いたので、その一人に話しかけると彼女は日本語を少し話した。聞くと日本に研修で行ったことがあると言って、とても親切に色々と教えてくれたりして気遣ってくれた。

ホテルの売店で、サンドイッチを買って、外の川沿いのキャンプ施設に備えてあったテーブルとベンチで、温かい日を浴びながら昼食を食べた。その後で温泉施設を見学させて貰ったが、ここはカリフォルニアでよく見かけたプール状の施設で近代的なスパがあるような所だった。プールでは年のいった女性が数人とその子供達が水着を着て泳いでいたり、プールの中を歩いているだけで、風呂に入ってくつろぐという感じには程遠かった。しかも値段を聞いてみると安い値段では無かったので、はしご湯をすることを諦めて、目的地であったTerwilliger Hot Springへの行き方を聞いてみた。付近の地図を出してきてくれて、説明をしながら丁寧に教えてくれた。

Terwilliger Hot Springへの入り口はとても分かり難かった。何故なら、道路が何処かの工務店が開発した別荘地への入り口のような感じで、道路がやけに整備されている割には、温泉の標識が見当たらなかったからである。しかし、この道が、登るに連れてだんだん狭くなり、ついには舗装されていない道になってしまった。前からも後ろからも車の陰を見ることがなかったので、本当にこんな所に温泉が有るのかと心配になって来た。時間は既に午後3時を廻っていて、早く行かないと真っ暗になって道に迷いそうだった。自分がやっていることが、何か普通ではない事のような気がしてくる。本当に物好きな連中しか来ないと思っていると、不意に前から車が走ってきた。

・途中で川をせき止めて作った湖があったので、車を降りて写真を撮った。本当に山の中で人影も見えないところだった。それからしばらく走っていくと、いよいよ温泉入口の看板があり、近くに駐車場が見えた。驚いたことに駐車場には10台位の車が止まっていた。

・駐車場から橋を渡って少し戻った所に掘っ建て小屋があり、そこに元気なオジサンが一人で番をしていた。温泉はフリーのようであったが5ドルの駐車場代をとるという。殆んど人のこないような所で、本当に駐車場や温泉場の管理をしているのだろうと思い気持よく払って門をくぐる。


・そこから温泉場までは全くの山道を10分位、歩いて行くらしかった。そしてしばらく歩いて行くと、脱衣場らしい小屋が建っていて、その中で数人の男女が座っており、服も着ないまま裸で話をしていた。自分も中にはいったが、そこでパンツを脱ぐのは何となく落ち着かなかった。何故かというと、日本で良くやるようにタオルで前を隠す様なことをすると、逆にひどく目立つような気がしたからである。意を決して服を全部脱いでと思ったが、やはりふん切りがつかずパンツを履いて降りて行く。上から温泉池を見下ろすと、全員が全くの裸で水泳パンツを履いているのは自分だけで、何となく逆に恥ずかしさを感じた。しかし、温泉池は小屋から10m位自然石で作ってある階段を降りた所にあって、自然界の中をそこまで裸で歩いて行くと、パンツを履いていても妙に開放感があった。



・さて、温泉池は前部で4つあり、1m位の段差がついて上から並んでいた。一番上が一番熱くて、下へ行くほど川の水を取り込んで温度が下がるように調整してあるらしかった。既に、若い人から老人まで、それぞれ男女が20人程の人達がいるのが見えた。幾つかの数人のグループ、話に夢中になっている二人連れ、そして一人で静かにしている者等。そうかと思うと、風呂から上がって数人が裸のままで、それがあたかも自然であるかの様に話をしているのを見ていると、何かとっても不思議な気がしてくる。

・日本では多くの人達が温泉を好むようである。しかし、現代では混浴は殆ど無いし、有っても若い女性は水着を着る人がいるらしく、返って男達がきまり悪い思いをする。普通は男達だけしか、目にすることがない。それを思うとここは素晴らしい所だった。そして皆、自然に振る舞えることが、とても大きな驚きだった。




・ヨーロッパの絵画で、裸の女と服を来た男たちが、川原でピクニックや水浴をしているのを見たことがあるが、その時に感じたものと同じような気がする。大自然の中で、真っ白い肌をした若い女達が、裸のまま目の前にいることがとっても不思議な感じだった。しかし、とても美しいと思った。既に夕方に近づいているというのに、全然寒さを感じない。湯も熱すぎずヌルすぎずとてもリラックスできる。1時間程、湯に浸かったり外に上がって休んでいる内に、近くにいる人と自然と会話が進んでいく。

・はじめは日本から温泉を探してやってきた話など、当たり障りない話をしている内に、段々と口がなめらかに成って来て、年金制度や教育制度などについて話が進んでいく。殆どの人達が常連らしかった。そして、回りが暗くなってきたので、そろそろ帰り支度をした。帰る前に自分だけが映るように注意してもらいながら、写真を一枚撮ってもらった。

・湯から上がって服を着てから、来る時歩いてきた道を戻っていった。しかし、気がついたことは、自分の前を歩いて行くオッサンが裸のままだったことである。肩と背中に刺青がしてあるのが良く見えた。今しばらく、裸のままの開放感を味わっているようだった。それで気がついたことがある。実はカリフォルニアの話であるが、カリフォルニアでは今年から今まであったヌーディスト・ビーチが禁止され、公衆の前で裸になることが禁じられた。そこで、今まで裸になることで開放感を味わっていた人達が、今度は山の中の温泉に来るようになったではないかと思った。

・それにしてもアメリカ人は、裸になるとこんな人がと思われる様な人でも、刺青をしている人を良く見かけた。今までは、アメリカ軍のキャンプでは軍人が腕などにしているのを見かけたが、将校などは全く目にすることがなかった。多くは服を着てしまうと見えなくなってしまうので、今まで気が付かなかったのだ。それにしても、ここでは男の場合20%以上いるのではないだろうか。話をしている限り、普通のサラリーマンの様に見えるのだが。

・湯の中で話をした人達は皆、ユージーンから来た人だったので、違う気もしてきたが、裸の付き合いをすることで、妙に開放感を感じるということは、良く分かる気がする。男達も女達も、自由に振る舞うと云うよりも、自分(私)に対して、自分(彼ら自身)の裸をワザと見せているのではないかと云う気がする位だからだ。若い女達が、わざわざ人の前でバンザイをしてみたり、足を広げてみたりするだろうか? 

・兎に角、自分はスッカリここが気に入ってしまった。フリーだし。そして、露天風呂に入るのは、何も日本人だけではない事がよく分かった。まあ、アメリカでも一般的とは言えないが、温泉好きは結構存在することが分かった。


・風呂から上がって駐車場でゆっくりしていると、先ほどまで一緒だった人達とまた話が弾む。しかし、そして皆とお別れした時は、既に回りは暗くなっており、急にお腹がすいてきた。しかしここは山の中で、今夜の宿が有るかどうか不安だった。


・しばらく走っていると、ロッジのようなものが二三有ったが、本当かどうか分からないがいっぱいだったり、空いていても値段を聞くとあまり安いとは言えなかったりして、なかなか決めることができない。道路を100kmで走っている内に、ユージーンの街の中に来てしまった。

・道路脇に比較的安そうなMitchell Motelと書かれたモーテルがあったので中に入る。本当に粗末な部屋だった上に、値段が65ドルと昨日のモーテル6と比べると、狭くて汚くてそして値段も高かった。レジストレーションをやっていた東欧系の顔つきをした女性は、信じられないことに胸が汚れたままのトレーナーを着ていた。(実は翌朝、鍵を返す時に会った時も同じ服装だった。) アメリカで安いモーテルで働いている人達は、そんなに低いレベルの労働なのだろうか? そう言えば、今まで黒人には会ったことはないが、インド人が帳場にいることは多かった様に思う。

・夕食はまたまた昨日とはもちろん別の、近くの中国レストランで食べる。10.5ドルだったが、他のレストランで食べるよりも、中華料理の方が味的にも栄養的にも優れているように思う。ただし、化学調味料を沢山使っているような気もした。















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